8/10up:国交省立野ダム工事事務所に、 「白川の河川整備計画の変更と「立野ダム建設事業の 関係地方公共団体からなる検討の場」に関する要望書」 を提出しました。

昨日 8/9、国交省立野ダム工事事務所に、
「白川の河川整備計画の変更と「立野ダム建設事業の
関係地方公共団体からなる検討の場」に関する要望書」
を提出しました。

PDFはこちらです
http://stopdam.aso3.org/kokkoyobo2012.8.9.pdf

平成24年8月9日

国土交通大臣
九州地方整備局長
熊本河川国道事務所長
立野ダム工事事務所長
羽田雄一郎様
吉崎収様
髙木章次様
酒井俊次様

白川の河川整備計画の変更と「立野ダム建設事業の
関係地方公共団体からなる検討の場」に関する要望書

私ども「立野ダムによらない自然と生活を守る会」では、今回の7・12洪水の災害当日以
降、白川流域の被災現場や水害痕跡を調査・検証しました。
現行の白川の河川整備計画では、改修工事のもととなる「河川整備計画」が白川中流域(大
津町、菊陽町)で策定されていません。河川整備計画が未策定であるかぎり、白川中流域では
河川改修ができません。中流域では河道の掘削、堰の改修などを実施し、河道の流下能力を高
めることが不可欠です。
(国土交通省「複数の治水対策案の立案及び概略評価による治水対策案の抽出について」
(白川流域)治水対策案① 平成 23 年 10 月 14 日をご参照ください。)

今回の洪水で最も大きな被害を受けた阿蘇市では、黒川が至る所で氾濫し、農地や住宅に大
きな被害が出ています。河川改修を進めるとともに、黒川遊水地群(手野、小倉、内牧、小野、
跡ケ瀬、無田、車帰など)の整備・充実が必要です。
(国土交通省「複数の治水対策案の立案
及び概略評価による治水対策案の抽出について」 白川流域)治水対策案⑪ 平成 23 年 10 月 14
日をご参照ください。)

今回の熊本市の白川の氾濫箇所は全て、河川整備計画で定められた河川改修が未完成の箇所
ばかりです。ほかにも熊本市では、蓮台寺橋周辺の河道の流下能力が低く、平田・十禅寺地区
では堤防上端から40cmまで水位が上がり、危険な状態でした(熊本市消防団副団長・吉本
光康氏調べ )
。整備計画河道流下能力算定表を見ても、蓮台寺橋(河口より8.6km)の改
修後の流下能力(計画高水位)は毎秒1926立方メートルであり、他の区間を大きく下回っ
ています。昨年10月の「立野ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場(第2回)
」で国土交通省が提示した「立野ダム代替案」の中には、ことごとく蓮台寺橋周辺(JR豊肥線
白川第一橋梁から薄場橋周辺)の「河道の掘削、橋梁や堰の改築」が入っています。しかし、

この区間は整備計画自体の流下能力が不十分であるので、この区間の「河道掘削、橋梁や堰の
改築」は、立野ダムの有無にかかわらず整備計画に盛り込むべきです。
今回の7・12豪雨のような想定以上の洪水ではダム湖は満水になり、立野ダムは「洪水調

節ダム」として機能しなくなります。ゲートのない「穴あきダム(流水型ダム)
」である立野ダムが洪水調節をする場合、洪水調節する時期と、洪水のピーク時が一致するとは限らず、む
しろ一致しない場合が多いと考えられます。
洪水時の白川の水は多くの火山灰を含みます。
ダムへの堆砂は、ダムサイトのはるか上流の、ダム湖の上流端付近、つまり土砂を含んだ洪水の流速が低下する場所に発生します。ダムの下
部に「穴」が開いていたとしても、洪水時に上流から流れてきた岩石や土砂、火山灰で立野ダ
ムが埋まってしまうことが容易に考えられます。一辺が5m、長さ約80mの立野ダムの3つ
の「穴」が、岩石や土砂で埋まってしまうことも容易に考えられます。
現行の白川の河川整備計画には、中流域の整備計画や、黒川流域の洪水を低減する遊水地群
の充実、熊本市の蓮台寺橋周辺の河道掘削等は盛り込まれていません。今後はこれらの治水対
策を河川整備計画に盛り込むとともに、
土砂災害の要因となっている放置人工林の整備 間伐や、阿蘇の草原の保全を進めるなど、
流域全体を見据えた災害対策を進めていくべきです。立野ダムに頼っている現行の白川の
河川整備計画は、早急に改める必要があります。

「立野ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場」がこれまで2回開催されました
が、住民への開催通知の方法にも問題があります。昨年10月14日に開かれた2回目の会合
では、報道機関への通知が前日でした。開催当日 、「検討の場」の開催について報道した報道
機関はありませんでした。これでは、住民が傍聴などできるわけがありません。
「検討の場」規約第4条では 、
「検討の場は原則として公開する」としています。傍聴を希望する関係住民

が、少なくとも1週間前には開催日時を知ることができるよう、改善すべきです。
さらに、意見募集方法(パブリックコメント)にも大きな問題があります。45ページもの
膨大な資料を、関係役場等のロビーで立ったまま閲覧し、意見を書くということは不可能です。

また意見の書式も指定されており、一般住民が非常に書きづらい形式になっています。住民へ
の周知徹底も全く不十分で、「住民参加」の河川法の精神に背くものだと言えます。意見募集
期間終了後、立野ダムや白川に関する情報開示を進めた結果、さらに多くの問題点が明らかに
なりました。最低でも意見募集期間終了後に国土交通省に届いた要望書などは、パブリックコ
メントに加えるべきです。
近日中に「立野ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場(第3回)」が開催され
るものと思われます。
「検討の場」関連事項を含め、以下5点を要望します。

1.下記3点を盛り込んだ、立野ダムなしの河川整備計画へ変更すること。
(1)中流域(大津町、菊陽町)の整備計画
(2)黒川遊水地群(手野、小倉、内牧、小野、跡ケ瀬、無田、車帰など)の整備・充実
(3)熊本市のJR豊肥線橋梁から薄場橋周辺の河道掘削、橋梁や堰の改築

2.
「立野ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場」で、中流域の河道の掘削(治

水対策案①)や黒川遊水地群の活用+河道の掘削(治水対策案⑪)等を含めた、新たな治
水対策案を提案すること。

3.立野ダムの問題点を明らかにし、立野ダム案を含む各治水対策案の事業費の内訳や具体的
な事業内容などを明示した上で、治水対策案を抽出すること。

4.傍聴を希望する住民が傍聴できるように 、
「検討の場」開催の周知方法を改善すること。

5.多くの住民が意見を出せるような方法に改め、住民への意見募集を再度行うこと。
以上

立野ダムによらない自然と生活を守る会 代表 中島康
連絡先 熊本市中央区島崎 4 丁目 5 - 13
電話 090 - 2505 - 3880
FAX 096 - 354 - 2966

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