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4月28日、国交省に熊本地震に関する要請書と調査報告書を提出

4月28日、国土交通省立野ダム工事事務所に対し、事業者の刑事上の責任を問う「人命・財産を危険にさらす立野ダム建設の即時中止を求める要請書」を提出しました。今回の地震で、立野ダム本体予定地も両岸が大きく崩壊し、工事用道路や現場事務所、工事車両や各種工事用機材なども崩落した土砂に埋まりました。崩壊した土砂でせき止められた白川の流れの一部は、工事中の仮排水路トンネルの中を流れています。もし、今回の地震が昼間に起こっていたら、工事に従事していた多くの人命が失われ、負傷者が出ていたのは明らかです。今後も大きな地震の発生が指摘されている中で、もし工事を再開などすれば、事業者、その直接の責任者である立野ダム工事事務所長が殺人罪や傷害罪などの刑事上の責任を問われることもありえます。以上の様な趣旨の要請書と調査報告書を提出しましたので、是非お読みください。

・要請書熊本地震要請書20160428

・調査報告書熊本地震直後の立野ダム予定地周辺現地調査報告書

以下、提出時の状況です。

20160428 019

20160428 032

提出を報じた毎日新聞記事です。

毎日新聞2016.4.29

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大地震直後の立野ダム予定地周辺を現地調査・4月19日

熊本市では現在も時々余震を感じます。昨日(4月19日)、大地震直後の立野ダム予定地周辺を現地調査しました。

立野予定地下流より1

まずは、立野ダム本体予定地を下流側(南阿蘇鉄道の立野橋梁)から見た写真です。写真中央の工事用仮橋付近がダム本体予定地。そのすぐ上流まで両岸が崩れ、峡谷自体が広くなったように感じます。北向谷原始林も一部崩壊しています。

立野予定地下流より2

1枚目と同じ位置からのアップです。両岸の工事用仮設道路や、奥の1本目の工事用仮橋も右岸側(写真では左側)が埋まっています。こんな場所にダム本体をつくろうとし、「地盤に問題はない」と繰り返していた国交省。もし、ダム完成後にこの地震が起きていたら…。身の震える思いがします。

立野断層1

立野ダム本体予定地約300m上流の1本目の工事用仮橋周辺は大規模な斜面崩壊を起こし、ダム工事現場に近づけない状態です。その斜面崩壊を起こした箇所の近くの長陽大橋に向かう道路に断層を確認しました。50cmほど横にずれています。

立野断層2

道路上の断層を延長すると、立野ダム本体予定地約200m上流の仮排水路トンネル入り口付近を通るようです。

立野断層航空写真

パスコHPからの同位置周辺の航空写真です。立野ダム工事現場入り口周辺は大規模な斜面崩壊を起こし、工事用道路も崩れ、現場に近寄れない状況です。写真を拡大すると、中央よりやや右寄りの道路にその断層を確認することができます。

立野現場入り口

斜面崩壊の一番上の方の写真です。航空写真では道路がほとんど崩れている所です。工事現場入り口の看板がぐしゃぐしゃになっています。

地震後立野現場 068

黒川発電所側から見た、仮排水路トンネルの出口です。仮排水路トンネルの入口付近の白川の一部がせき止められ、白川の流量の一部が仮排水路トンネルを通って流れ出ています。工事用車両も埋まっています。手前の屋根は黒川発電所です。

地震後立野現場 072

仮排水路トンネルの出口のアップです。ここまでたどり着くのも、斜面崩壊のために車は全く通れず、徒歩です。黒川発電所も導水管の上のほうが壊れ、発電を中止しています。

地震後立野現場 108

長陽大橋に向かう道路は、谷側の崖が大崩落して、道路も崩落寸前です。ここは立野ダム取り付け道路です。計画時は、「安全で強固な地盤」ということだったのでしょう。

地震後立野現場 110

白川・黒川合流点付近です。北向谷原始林の下部も一部崩壊しています。長陽大橋の向こう側の道路も崩落しています。立野ダムが完成していたら、ダム満水時はこの道路の高さの半分くらいは水没するのです。

地震後立野現場 113

長陽大橋の高さにあった道路が、斜面崩壊のために落ち込んでいます。2mほどの段差があります。この斜面崩壊を止めて、道路をかさ上げすることは不可能だと思われます。長陽大橋はもう使用不能です。

地震後立野現場 118

長陽大橋の石碑も崩落寸前です。

地震後立野現場 116

戸下温泉や黒川橋(石橋)のあった谷です。2012年7月の九州北部豪雨以上の大崩落です。流れるのは黒川です。このような、数百年に一度の大地震や大洪水で崩れ、削られ、立野峡谷は形成されたのです。そんな場所に、よくも巨大なダム建設を計画したものです。

地震後立野現場 117

立野溶岩の柱状節理です。写真上は、長陽大橋の橋の下です。今度来るときは、この写真を撮影した場所は崩落していると思われます。決死の撮影でした。(終わり)

 

 

 

 

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熊本大地震後の立野ダム予定地の状況

今回の大地震で被害にあわれた皆様にお見舞い申し上げます。地震後の立野周辺の空中写真が公開されています。
http://www.kkc.co.jp/service/bousai/csr/disaster/201604_kumamoto/index.html

以下の写真は、上記ページからの写真です。まずは空撮した方向です。

空撮写真位置

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1.立野ダム予定地を右岸側上流から見た航空写真です。立野溶岩の台地(写真右側の田んぼ)の崩落により、工事用道路と工事用仮橋の右岸側が埋まっています。アップすると、白川の右岸側がせき止められ、左岸側の仮排水路トンネルに白川の濁流が流れ込んでいるのが分ります。写真右上の工事用仮橋付近が、高さ90mの立野ダム本体が造られようとしている場所です。

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2.1枚目の写真を左岸側から見た写真です。立野ダム本体が造られようとしている右岸側の立野溶岩の柱状節理も崩れて、崖の下にたまっているのが分ります。

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3.立野ダム予定地を下流側から見た写真です。写真下中央付近の黒川発電所対岸の仮排水路トンネル出口から白川の濁流が出てきています。断層の働きで外輪山が落ち込んだ「古火口瀬」が、立野溶岩でうずまり(57号線が走る田んぼや集落の部分)、その後の浸食で立野峡谷ができたのがよく分かる写真です。崩れるのが当然の地形。ここに巨大ダムをつくるなんて、狂気の沙汰です。

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4.立野ダム本体予定地の少し上流の黒川・白川合流点にある長陽大橋です。写真右下は北向谷原始林、左上の田んぼが立野火口瀬をふさいだ立野溶岩の台地です。ここは2012年7月の九州北部豪雨時もいたるところで斜面崩壊を起こしましたが、今回はその比ではありません。ここは崩れて当たり前の地盤なのです。写真左下の白川第1橋梁は無事のようです。

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5.長陽大橋の下流側です。道路下の崖が崩れ、この橋はもう使用不能です。これも立野ダム事業の一環である「ダム取り付け道路」です。立野溶岩の台地が浸食されてできたのが立野峡谷。そんなところに巨大な構造物をつくればどうなるのか、計画時によく考えなかったから、こうなったのです。

2月に出版したブックレット「阿蘇ジオパークに立野ダムはいらない」の第1章、「阿蘇火山と立野峡谷の成り立ち」を是非お読み下さい。阿蘇火山と立野峡谷の生い立ち

今回の大地震で崩落した阿蘇大橋や、立野ダム建設予定地のある立野峡谷とはどのようなところなのか、そして今回の地震と阿蘇の関わりがよくお分かりになると思います。

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